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世界中の太陽光発電が進化する~太陽光発電の未来~

太陽光発電はここ数年で進化を遂げています。未来の太陽光発電の可能性についてご紹介したいと思います。
◎太陽光発電のコスト◎
欧米の先進国と比べて日本は、送配電網の接続制限や出力抑制の他に、必要以上に厳しい技術要件や環境アセスメントがあり、それらが自然エネルギーの開発に取り組む発電事業者のコストを増大させています。
しかし、太陽光発電はコスト低下が進んでおり、2017年に入って日本で稼働した太陽光発電所のコストをガス火力発電としかくした結果、最もコストが低くガス火力発電よりも安くなるケースが出てきました。
太陽光発電は他の発電方法に比べ建設期間が短い為、短期間で発電所を完成させて稼働できます。しかも化石燃料による発電所のように、燃料の輸送や貯蔵などのインフラ整備の必要がなく、建設が終われば保守費が若干掛かるだけです。
日本では太陽光や風力の発電設備に対する様々な規制や問題点がありますが、それらを改善すれば将来的には太陽光に限らず、風力・地熱など自然エネルギーを安価に導入出来る事になるでしょう。

◎砂漠で太陽光発電◎
地球上にはいたるところに広大な砂漠があります。そこには豊富な日射量と広大な土地が広がっており、これは太陽光発電に最適な場所の1つになります。
砂漠は生物学的な生産や修復能力の低い土地である為、このような土地で発電を行う事は、土地の有効活用という意味で意義があります。
地球面積の3分の1が陸地になので、世界最大のサハラ砂漠・アジア最大のゴビ砂漠でさえも、地球全体から見ると小さい面積になります。
しかし地球全体からみれば小さな砂漠であっても、太陽電池モジュールを敷き詰めると、現在地球上の全人類が使用しているエネルギーのすべてをまかなう事が出来てしまうくらい広いのです。
モンゴルと中国の間に横たわるゴビ砂漠で、大規模太陽光発電の建設が進んでいる様子を、NASAが公開しています。
国連の掲げる二酸化炭素排出削減目標の達成に向け、中国が太陽光エネルギー活用の取り組みを進めている事が分かります。
近くには北京という消費地を抱えたゴビ砂漠は、電力の供給基地としても遊泳な位置と考えられます。しかし都合のいいことに、電力の消費が多い北京までの電力網が完備されています。
この送電網はもともと北京から内陸部へ送電する為に作られましたが、若干の送電線網を追加する事により、既設の送電網を使用し北京へ電力を送電する事が可能です。
◎ジェネシス計画◎
太陽電池の専門家桑野幸徳博士が提唱したジェネシス計画は、クリーンエネルギーで全世界を賄うという地球規模の壮大な計画になります。
地球上の砂漠や平原、海洋上などに大規模な太陽光発電システムを分散配置し、それを超伝導ケーブルで結んで世界各地に電力の供給を行う事によって、全世界が必要とする全エネルギーを賄おうという構想です。
世界のどこかは昼間ですから、夜は発電出来ないという太陽光発電のデメリットがなくなり、一日中太陽エネルギーを利用出来ます。
送電は電気抵抗がゼロの超電導ケーブルを使えばどんな遠くへも送電ロスなく電気を届ける事が可能です。これを実現する実験も本格的に実施されています。
超伝導送電の実用化までには時間が必要ですが、直流送電であれば今の技術で実現可能です。
1,000km以上の長距離送電には直流の方が有利と言われていますが、現在の発電機は交流が一般的で、そのため送電も交流です。
しかし、太陽光発電で生み出されるのは直流ですから、都合がいいのです。実際に国土の広い中国では、長距離送電が多いので直流送電が進んでいます。

◎宇宙太陽光発電◎
宇宙に太陽電池モジュールを浮かべて発電し、その電気を地球に送り届けようという研究が進んでいます。
宇宙には雨がありませんし、太陽電池モジュールを常に太陽の方向に向けていれば、24時間発電可能です。
一般的には、地球上で発電する場合の10倍の電力量が得られると考えられています。
巨大なパネルを宇宙に運び上げるのは大変ですが、最大の課題は送電方法です。
古くから研究されている送電方法は、電磁波の一種である「マイクロ波」による伝達です。
兄弟生存圏研究所の資料によると、5km×20kmの宇宙に浮かんだ太陽電池無ジュールで、発電規模は電子力発電所10基分となるそうです。
マイクロ波に変換されたエネルギーを、地上に設置された直径数kmのアンテナが受信します。
宇宙太陽光発電ほど太陽のエネルギーを送ろうとする研究では、実現も先の話のように感じてしまいますが、携帯電話のような小電力であれば、近い将来送電出来る事になるかもしれません。

◎ペンキのように塗れる太陽電池◎
外壁にペンキを塗るように特殊な液体を塗ったら太陽電池になり、そのビルで消費する電力を賄えるとしたら・・・そんな夢も現実になりそうです。
2001年8月/微粉シリコンを液状物質に混ぜ噴射する方法で光電変換効率1%の太陽電池が出来たと、株式会社国際基盤材料研究所から発表がありました。
2006年4月/セイコーエプソン株式会社とJSR株式会社から合同で、液体材料を塗布する方法による高品質なシリコン膜の形成に成功したと発表がありました。使用目的は液晶テレビなどのディスプレイ用薄膜トランジスタですが、太陽電池に利用するとしても性能的には十分なものでした。
2009年/パナソニック株式会社がスイスの大学と共同研究し、ペロブスカイト型と呼ぶ太陽電池を開発し、2016年に実用化にメドがついたと発表されました。
基板上に印刷するだけで簡単に作製出来、折り曲げられる次世代の薄型太陽電池です。最大の壁となっていた耐久性の問題を克服し、2~3年の連続使用を可能にしました。
スタジアムの屋根のような曲面にも貼れ、ウエアラブル機器や屋外で使うセンサーの電源にも利用出来ます。
太陽電池の新たな用途が開けるとみて、製品化につなげていくとの事で発電効率は21.6%です。
現在、最も普及している結晶シリコン太陽電池では、カネカと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が達成した発電効率26.3%という数字が出ています。
たった数年の間に、歴史の長い結晶シリコン太陽電池に対して、ここまで迫ってきていることに驚きます。

◎太陽光発電の未来◎
供給量が膨大で、枯渇することのない太陽光をエネルギーとして使っていく可能性を見出した最初の時点では、どのくらいに人がその実用化を信じたのか?
たった数年ですさまじい進歩を遂げる太陽光発電のテクノロジーは、この先も驚くような進歩を続けることでしょう。

太陽光発電の導入をお考えの方は、埼玉県久喜市にある弊社に一度ご相談下さい。(対応可能エリア多数です)

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