これまで大企業での導入が目立っていた太陽光発電システムですが、近年中小企業の導入事例が増えています。
導入が進むのは、「自家消費型」と呼ばれる太陽光発電。
中小企業が自家消費型太陽光発電を導入すれば、どんなメリットが得られるのか。
6つのメリットを取り上げて、確認していましょう。
<メリット① 電気代ほぼ不要。電気を買うよりお得!>
電気代が0円もしくはほとんど不要になるのが、自家消費型太陽光の一番の特徴です。
電気代は上昇傾向にありますので、普通に電力会社から電気を購入するより、はるかにお得です。
また太陽光発電は国による「固定価格買取制度(FIT制度)」の導入をきっかけに全国的に広く普及している為、近年設備費用がかなり安くなってきています。
その為「高い電気代を払うくらいなら、低コスト化している太陽光発電設備を導入した方が、トータルではお得になる」と言われているのです。
■日中メインに稼働する事業は特にお得
自家消費型太陽光発電では、事業所内で利用する電力を太陽光発電によって得られた電力によって賄います。
その為、特に太陽が出ている日中の稼働がメインの業種に関しては、うまく運用すれば電気代はほぼ不要となります。
■夜間・早朝稼働する事業は蓄電池と併用
夜間・早朝に稼働する必要がある業態の場合も、蓄電池を導入すれば解決する事が多いです。
休業日などに太陽光発電によって得られた電力をためておけますので、太陽光発電が出来ない夜の時間帯でも蓄電池から電力の供給をする事が可能だからです。
<メリット② 電気の基本料金を抑えられる>
前項にて夜間・早朝稼働が行われる事業所では蓄電池の導入が有効であるとお伝えしましたが、蓄電池の同時導入によるメリットは他にもあります。
これは、日中をメインに稼働している事業所にも関係のある事ですので、しっかりと把握しておきたいところです。
蓄電池を同時に導入すれば、「デマンド値」をコントロールして毎月の基本使用料を下げる事が出来ます。
デマンド値とは、1ヶ月で一番多く電力を使用した瞬間の値の事で、基本使用料はこの値を基準に設定されますので、本当に一瞬でも大量に電力を使用する場面があれば、基本使用料が跳ね上がってしまいます。
つまりせっかく太陽光発電を行っていても、発電した電力が必要電力に満たなければ、電力会社から瞬間的にたくさんの電力を供給してもらう事になり、基本使用料は抑えられません。
しかし、使われずに捨ててしまっている太陽光発電の電力(工場が休みの日などに発生)や、夜間の安い電力を蓄電池に貯めておけば、たくさんの電力が必要な時に、太陽光発電による電力だけでは足りたい分を蓄電池から補う事が出来ます。
これによってデマンド値を抑え、基本使用料をも抑える事が出来るようになるのです。
<メリット③ 大企業とのグリップを強化できる>
自然エネルギー100%の事業運営を掲げる「RE100」という国際イニシアチブに参加している大企業の多くが、取引先や下請け企業に対しても、自然エネルギー100%の事業運営を求めだしています。その為、今や太陽光発電は大企業だけが取り入れるものではなくなっています。
中小企業にとっては、自社にとってメリットが多い自家消費型太陽光を導入するだけで大企業から声が掛かりやすくなるなどの、メリットが得られるようになります。
現時点では副産物的なメリット程度にしか感じられないかもしれませんが、実際に大企業との取引が成立すれば経費削減どころではない、かなり大きなメリットへと転じてくれるでしょう。
さらに今度は自然エネルギー100%のシステムを導入して取引を得ようとする中小企業は、急激に増加するとみられています。
遅れをとってしまうと、「どこも競売にもっていかれてしまった」というような結果になってしまう可能性も示唆されており、早めの導入は必至とみられています。
<メリット④ 自家消費型太陽光は、受けられる税制優遇が多い>
条件に当てはまれば、次のような税制優遇を受ける事が出来ます。
中小企業の活性化を目指す為、耐用を中小企業に絞った税制が増えている為、これらの企業にとって今は自家消費型太陽光を始めるのに最適な時期と言えるでしょう。
※併用できるものと出来ないものがありますので、問合せ下さい。
□再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置
課税期間17年間のうち、初めの3年間の償却資産税太陽標準額を2/3に引き下げる
□「中小企業等経営強化法」に基づく支援措置のうち、税制措置「中小企業経営強化税制」
法人税の100%即時償却、もしくは税額控除が可能
□「中小企業等経営強化法」に基づく支援措置のうち、税制措置「固定資産税の特例」
固定資産税を3年間1/2軽減
□固定資産税の特例措置(平成30年税制改正によって新導入)
固定資産税を3年間0~1/2に軽減
<メリット⑤ 導入費を相殺でき、初期投資の回収期間が短い>
先述のとおり、太陽光発電設備の導入費は低コスト化してきており、企業規模が大きくない中小企業であっても、かなり手軽に導入できる単価になっています。
それに加えて、太陽光発電の場合は「ソーラーローン」と呼ばれる、一般のローンよりも低金利なローンを組むことが可能です。※ローンの利息は経費にする事が出来ます。
体力のある大規模工場などの場合も、5~6000万円程度でシステムを組んでいる企業が多く、日中に施設で利用する電気代のほとんどを太陽光発電設備でまかなえています。
つまり、電気代が浮いた分は「初期費用を回収できた」と考えてよく、おおよそ8~10年で初期費用を回収し終える試算の企業様がほとんどです。
もちろん初期費用回収後は、電気だが浮いた分丸々経費が浮いたことになります。
<メリット⑥ 災害時の電力供給源となる>
大きな地震が発生した際など、災害時には一般の電力は供給が止まってしまう事があります。
そんな時、事業所内と発電設備がつながっている自家消費型太陽光は、電力の供給源として大きな役割を果たしてくれます。
大規模災害の時でも、設備そのものが故障しなければ、太陽光発電設備は電力の供給を続けてくれるからです。
さらに、蓄電池を併用すれば、避難所の非常電源として活用する事も出来ます。
「災害時こそ社会に貢献する為にも事業を続けたい」経営者のそんな思いをかなえてくれるのが、自家消費型太陽光発電なのです。
このように多くのメリットを得られるのが、自家消費型太陽光発電です。
最近までは中小企業でも「売電型」と呼ばれる、固定価格買取制度(FIT制度)を利用していた太陽光発電事業によって、売電益を得るというビジネスモデルが目立っていましたが、売電単価の落ち込みなどが要因となり、自家消費型への関心が一気に高まっています。
実際、工場・倉庫・店舗屋上を利用できる中小企業にとっては自家消費型太陽光の方が、メリットが明確に出しやすくなっており、多くの中小企業様が「電気を安く売るくらいなら使った方がお得」という結果が出始めています。
自家消費型太陽光をお考えの中小企業様は、埼玉県久喜市にある弊社に一度ご相談下さい。(対応可能エリア多数)